気になる相手が見つかったのに、最初のメッセージを書く手が止まる。「初めまして」だけでは短すぎる気がするし、質問をたくさん並べるのも不自然。まだ会ったことのない人に、自分らしい文章を届けるのは意外と難しいものです。
そんなときは、立派な自己紹介文をもう一度書こうとせず、相手が自分で書いてくれたことの中から、気になった一つを選ぶところから始めてみましょう。
1.プロフィールから、話してみたい一点を拾う
「旅行が好き」「家で映画を見ることが多い」「休日は料理をします」。プロフィールに書かれた一言には、会話の入口があります。全部に触れる必要はありません。自分が本当に関心を持った話題を一つ選びます。
例えば、相手が「休日はパンを焼くことがあります」と書いているなら、こんな文章も考えられます。
「初めまして。休日にパンを焼かれるんですね。私は食べる方が得意なのですが、最近は家でも少し作ってみたいと思っています。初めて作るなら、どんなものがおすすめですか?」
これは架空のプロフィールを使った文例です。自分がパンを作りたいと思っていないなら、無理にその設定を使う必要はありません。相手の言葉に触れ、自分の小さな話も添える。それだけで一問一答ではない会話の入口になります。
2.質問を並べるより、一つの答えを聞ける余白を
相手のことを早く知りたいと、仕事、住まい、休日、好きな食べ物などを一度に尋ねたくなるかもしれません。でも、最初の一通で全部答えてもらう必要はありません。
例えば「映画がお好きなんですね。どんなジャンルをよく見ますか?」だけでも、自然な質問です。自分のことも伝えたいなら、「私は観終わったあとに誰かと話せる作品が好きです」と短く添えられます。質問も自己紹介も、一度に完成させなくてよいのです。
例えば相手が「最近は紅茶をよく飲みます」と返してくれたら、「どんな種類が好きですか?」と一つだけ聞いてみる。反対に、短い返事だったら質問を重ねて埋めなくてもかまいません。相手から返ってきた言葉を受け、次に知りたいことを一つ考えれば十分です。会話の続きが残る文章を意識すると、書きすぎを防げます。
3.共通の趣味がなくても、無理に合わせなくてよい
相手が登山好きでも、自分には経験がない。そんなとき、「私も大好きです」と合わせるより、知らないことをそのまま話題にできます。
「登山をされるんですね。私はまだ行ったことがないのですが、どんな景色に出会えるのが楽しみですか?」
逆に、自分が苦手なことを無理に楽しそうだと言う必要もありません。「私は高いところが少し苦手ですが、自然のある場所は好きです」と、自分の話を添える選択もできます。
似ている部分を探すだけでなく、違う楽しみ方を聞くことも、相手を知る方法です。
4.最初の一通で踏み込みすぎない
プロフィールに書いていない詳しい勤務先や住所、過去の恋愛、収入などをいきなり尋ねると、相手が答えづらい場合があります。知らないことをすべて聞き出すより、今お互いが話しやすい範囲を探しましょう。
返信のペースも人によって異なります。送った直後に返事がなくても、それだけで相手の気持ちを決めつけたり、何通も催促したりしなくてかまいません。やり取りが始まってから、互いに心地よい連絡方法を相談できます。
最初のメッセージは、相手に好かれるための試験ではありません。自分が気になったことを一つ、相手が答えやすい形で届ける。そのあとに生まれる会話で、少しずつ相手を知っていきましょう。






