一緒に歩いているとき、相手がそっと手をつないできた。うれしいと感じる人もいれば、まだ少し早いと思う人もいるでしょう。好きな相手でも、身体的な距離を縮めたい時期や方法が同じとは限りません。
「付き合っているのだから分かってくれるはず」と決めつけず、互いがそのときどうしたいかを聞けることを大切にしたいものです。
好意と、今したいことは同じではない
相手が好きでも、手をつなぎたくない日があります。親しくなりたいと思っていても、急に触れられると驚く人もいます。反対に、自分から触れたいと思うことも自然な気持ちです。
ただし、自分が触れたいと思っていても、相手も同じとは限りません。例えば散歩中に「手をつないでもいい?」と尋ねたら、相手が「今日はまだちょっと……」と答えた。そんなときは「分かったよ。ゆっくり歩こう」と、その場では手をつながずに過ごせます。ためらいや沈黙を同意と受け取らないこと。相手が気持ちを言い直したときも、その時点での意思を大切にしましょう。
『まだ』や『今日は』も、尊重される答え
触れ合いを急ぎたくないとき、「もう少しゆっくり仲良くなりたいです」「今日は手をつながずに歩きたいです」と伝えてよいのです。理由を細かく説明する必要はありません。
一度よいと思ったことでも、途中で気持ちが変わる場合があります。以前の返事が、今も同じという約束になるわけではありません。そのときの本人の意思を確認することが大切です。
違うペースを話し合うのは、どちらかが折れるためではない
自分は早く親しくなりたい。でも、相手は時間をかけたい。その違いが分かったら「どうしたらあなたも安心できますか」と、今できる関わり方を一緒に考えられます。触れ合い以外にも、会話を重ねる、予定を相談する、一緒に楽しめることを増やすなど、親しさの形はあります。
断られた側も、断った側も、気まずさを感じるかもしれません。ただ、断るたびに不機嫌になったり、愛情が足りないと責めたりすることは、相手の意思を尊重することとは違います。
話すのが怖いときは、話し合いだけで解決しようとしない
希望を伝えると怒鳴られる、離れようとしても止められる、断った後に強く迫られる。そんなときは相手を納得させる言葉を探し続けず、安全な場所へ離れ、信頼できる人や相談窓口に助けを求めてください。
互いの気持ちは、会話しながら変わることもあります。だからこそ、親しさの早さを競わず、その日の相手と自分の意思を尊重する。二人が安心できる距離から、関係を育てていきたいですね。





