食事に誘いたい相手がお酒を飲まないと分かったとき、「どんな店なら楽しめるだろう」と迷うことがあります。飲まない理由を詳しく聞かなくても、食べたいものや過ごしたい時間は相談できます。二人が同じ飲み物を選ぶことより、それぞれが無理なく注文できる食事を考えてみましょう。
飲み物だけでなく、食事の流れから店を選ぶ
まずは、食事を主に楽しみたいのか、軽く食べながら話したいのかを聞きます。お酒を飲まない人なら必ずカフェがよい、居酒屋は苦手だろう、とは限りません。本人の好みと、今考えている店でどんな過ごし方ができるかを分けて確かめます。
「食事を中心に楽しめるところを探しています。和食と洋食なら、どちらがよさそうですか。私はゆっくり話せる店がうれしいです」と、自分の希望も添えられます。飲めるかどうかだけを確認して、料理や予算の希望を聞き忘れないようにしたいところです。
候補が見つかったら、現在の公式メニューで料理と飲み物を確認します。飲み放題付きのコースしかないのか、別の選び方もあるのかは店ごとに異なります。「飲まない分は安くなるはず」「ノンアルコール飲料なら必ず選べる」と想定せず、不明なら予約前に店へ尋ねます。
例えば、一方は気に入った料理がある店、もう一方は食事の種類が多い店を候補にしたとします。飲み物の種類だけで決めず、量、予算、会話のしやすさ、帰る時間も見比べられます。お酒を飲む側の楽しみを全部なくす案にも、飲まない側が付き合い続ける案にも、最初から決めなくてよいのです。
飲まないと聞いた後は、選ぶ時間を残す
「今日は飲みません」と言われたら、「分かりました」と受け取れます。「普段もですか」「一杯だけならどうですか」と続けて、理由や例外を探す必要はありません。体調や仕事など、本人から話していない事情をこちらで推測して伝えないことも大切です。
注文では、「私はこれにします。ゆっくり選んでください」と自分の希望を話し、相手が自分で選べるようにします。先回りして全員分の飲み物を頼む、乾杯だから同じものにしようと勧める、といった進め方は避けられます。乾杯をするなら、それぞれが選んだ飲み物で楽しむ案があります。
お酒を勧めないことと、相手の注文を細かく管理することも別です。メニューを見て迷っているなら、「飲み物のことを店の方に聞きますか」と尋ね、必要なければ本人に任せられます。食事中ずっと飲まないことを話題にせず、料理やその日に話したいことへ移って構いません。
会計と帰る時間も、察し合うだけにしない
自分はお酒を注文したい場合、二人とも同じ量を飲むと見込んだ予算にしないようにします。「私は飲み物を追加したいので、その分は自分で出したいです。食事代はどう分けましょうか」と相談する言い方があります。これは一つの案で、唯一の公平な支払い方ではありません。
相手が「半分ずつで大丈夫」と言った場合も、その言葉を今後すべての食事のルールにする必要はありません。追加注文で総額が変わりそうなら、もう一度確認できます。相手が飲まない分、自分は多く飲めると考えるのではなく、自分の注文と二人の費用を分けて考えます。
また、食事が終わった後も飲み続けたい気持ちと、相手が帰りたい時間は一致しないことがあります。「もう少しいますか。私はそろそろ帰ろうと思っています」と、その時点の希望を言えます。飲まない人が、飲む人を最後まで待つ役や帰りの世話をする役を自動的に引き受けるわけではありません。
次に誘うなら、「この前は料理をゆっくり選べたのがよかったです。次も食事中心のお店にしますか」と、実際に過ごした感想から相談してみます。飲酒の有無を親しさの物差しにせず、どの条件なら二人とも食事を楽しめたかを、次の店選びに使えます。





