気になる相手に「まずは友達から」と言われた。もう少し知ってもらえると思う一方、交際を期待して待つことになるのか、戸惑う人もいるでしょう。その提案に返事をするときは、友人として会うこと、恋愛の可能性を考えること、交際を待つことを分けられます。相手が決めていない未来まで、今の自分が引き受けなくてよいのです。
その言葉で、今どんな時間を提案している?
「友達から」は、すぐに交際を決めたくない、趣味を通して知りたい、恋愛関係は望んでいないなど、違う意味で使われることがあります。言葉の意味を辞書のように一つへ決めるより、「今は恋人としてではなく、友人として会うという理解で合っていますか」と、当人に確かめます。
例えば「まずはみんなで遊びたい」という提案と、「二人で会いながら交際を考えたい」という提案では、受け取る内容が違います。「友達と言ったのだから、二人で会うのも当然」とは決めず、次にどんな時間を持ちたいのかを聞けます。詳しい気持ちを今は話せないという答えも、そのまま受け取ります。
ただし、尋ねれば将来の答えが確定するとは限りません。「まだ分からない」と言われたら、分からない部分を埋めるための質問を重ねるより、その状態の関わりを自分は望むかへ戻れます。
返事に入れることと、入れないことを分ける
自分用に、「友人として今したいこと」「交際について未定のこと」「待つ形を望むか」を並べます。趣味の集まりで話すのは楽しい、二人で会うかはまだ考えたい、ほかの予定を止めて交際を待つ約束はしない。このように、三つが同じ答えでなくても構いません。
返事の例は、「趣味の会でまた話すのはうれしいです。ただ、交際を待つ約束としては考えていません」です。相手の提案を受ける範囲が分かる言い方にします。「何でも大丈夫」と答えた後、一人で待つつもりになってしまうより、今の希望を伝える材料になります。
自分に恋愛感情があるなら、「私は恋愛として気になっています。友人として会えるかは少し考えたいです」と言ってもよいのです。相手が恋愛を約束できないことと、自分の気持ちを隠して友人を演じることは、別の話です。
友人として会うなら、その一回の希望をそろえる
友人でいると決めても、連絡の頻度や休日の使い方まで一緒に決まるわけではありません。例えば、趣味の集まりには参加したいけれど、毎週末を二人のために空けておくつもりはない。「次の集まりでは会えますが、そのほかの予定は都度相談したいです」と伝えられます。
相手から二人での外出を誘われ、交際の期待が強くなりそうなら、「友人としてのお誘いという理解でよいですか」と、必要な一点を聞けます。誘いに応じた回数や食事をしたことだけで、関係の意味が変わったとは決めないようにします。
反対に、自分が友人としてしか考えていないなら、恋愛の可能性を期待させる言葉を、その場を和ませるために足さなくても構いません。「今は友人として関わりたいです」と言い、相手にもその形を選ぶか考えてもらいます。
続けるかは、未来の見込みだけで決めない
会うたびに期待と落胆を繰り返し、友人としての時間を楽しめないなら、「恋愛の気持ちがあるので、今は友達として会い続けるのは難しいです」と距離を取る選択があります。相手に考えを変えてもらうための引き方にはせず、自分が引き受けられる関係を伝えます。
逆に、今の友人関係そのものを楽しめるなら、すぐに結論を出す必要はありません。気持ちや希望が変わったときは、その時点で話し直せます。ただ、親しくなったから、十分待ったからという理由で、どちらかに交際の義務が生まれるわけではありません。
「いつ恋人になるか」だけを見続けると、今の関わりを自分も選んでいるかが見えにくくなります。次に会うなら何を楽しみたいか、まだ約束しないことは何か。その二つを言える範囲で返事にしてみてください。





